ステンレスの表面処理

ステンレスは、主に鉄を基盤とし、クロム(Cr)を10.5%以上含む合金鋼の一種で、耐食性や耐久性に優れています。クロムが酸素と反応して形成される「不働態皮膜」という薄い保護層が、錆びにくい特性をもたらします。この特性により、建築資材、調理器具、医療機器、さらには化学工業で使用される配管やタンクに至るまで、さまざまな用途で活躍しています。

電解研磨イメージ

■ステンレスの主な特徴

耐食性

錆びにくく、湿気や塩分に強い性質を持っており、屋外や水回りでの使用に適しています。

耐熱性

高温環境でも形状や特性を維持できるため、耐熱性が求められる用途に最適です

美観性

光沢のある表面仕上げが可能で、インテリアや装飾用途にも利用されます。

強度と軽さ

強度が高く、耐久性がありながら比較的軽量で扱いやすい素材です。

ステンレスの表面処理5選

1. 電解研磨

電解研磨は、電気化学反応を利用してステンレスの表面を平滑化し、光沢を出す処理方法です。

特徴: 微細な凹凸を取り除き、清潔性と耐食性を向上。
用途: 医療機器、食品加工装置など、衛生が求められる分野。

電解研磨イメージ

2. 酸洗い

酸性の溶液で表面を処理し、加工中に生じた酸化スケールや不純物を除去する方法です。

特徴: 素材本来の耐食性を回復。
用途: 溶接後の仕上げや耐久性を必要とする配管やタンク。

3. 不働態化処理

ステンレス表面に化学的に「不働態皮膜」を形成する処理方法です。この処理により、腐食に対する耐性を向上させます。

特徴: 処理により酸化スケールや汚染物質を除去して耐食性を最大限に引き出す。
用途: 化学プラントや屋外設置物。

4. バフ研磨

研磨剤を用いて表面を滑らかにする研磨処理です。

特徴: 細かな仕上げに対応可能で、艶や光沢を調整可能。
用途: 家庭用調理器具、装飾品。

バフ研磨イメージ

5. ショットブラスト

ステンレス表面に金属粒子やセラミック粒子を吹き付けて、均一なざらざらした仕上げを施す方法です。

特徴: 表面の強度を向上させ、摩擦や滑りを抑える。
用途: 滑り止め加工が必要な床材や屋外設備。

北進では

弊社ではステンレス表面処理に『酸洗い』を採用しております。
対象母材を硝フッ酸の混合液に漬け込み全体ムラなく表面処理を行います。スケールや油分の除去、不動態被膜の形成としては十分と支持されております。
他の処理法に比較して安価で短納期が特徴です。
また薬液槽に漬け込みますが、母材の肉厚にも影響なく物理的加工も行わない為、変形等も心配ありません。
ステンレスの表面処理でお困りでしたら一度弊社にご相談下さい。

地図

〒340-0004
埼玉県 草加市 弁天4-23-16


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